その昔、とある惑星に侵略者たちが舞い降りていった。
長い時に渡って繰り広げられたこの戦いは両勢力を疲憊させていった。
勝利した惑星は人口の9割を失い、文明は衰退し、
人々が積み上げた歴史のほとんどが闇の中に葬られていった。
敗北した侵略者たちは癒えない傷を残し、余力をわずかに残しながらも、新天地へと旅立っていった。
それから、千五百年の時が流れていった。
勝利した星・惑星フュートは戦前文明の遺跡から「ロスト」と名付けられた物品や機械を発掘し、
技術を解析。
現代の技術で再現させ、量産し、
経過していく時の中で文明を徐々に復興させていった。
中には技術を解析する事が出来ないロストもあったが、それらは大替品を用意するか、
次の世代へと持ち越された後で解析に成功していった。
ロストの種類は多く、機械の部品から技術、燃料、材質、小道具といった物があった。
乗込型歩行式重機械「ハード」もロストのひとつである重機を解析し量産させたものであり、
やがて惑星に広く普及していった。
ある者は商売に欠かせない作業の道具として。
ある者は自身の力を鼓舞する道具として。
ある者は人々を守る相棒として。
人の数だけその役割があった。